Case解決事例

夫からの暴力を伴う喧嘩が絶えず、ある日の大喧嘩で実家に帰った妻(女性30代)。これを機に自宅に入ることも子に会うこともが許されなくなってしまったケース。その後の裁判手続きで無事、子どもたちを取り戻すことができました。【監護者指定、子の引き渡し、執行 他】

ケース内容

依頼者 女性30代

相手方 男性40代

妻は、長年にわたり、夫からの暴力や暴言等のDVを受けてきましたが、これに耐えて生活をしてきました。しかし理不尽な夫との間で喧嘩が絶えませんでした。

ある日の衝突をきっかけに、間に入った警察の指導のもと、妻は、一度夫との距離を置くため実家に一晩戻ることになりました。

しかしその日を境に、夫は妻が自宅に戻ること、子らと会うことを一切禁じました。

突然、子どもたちと引き離された妻は、精神的にも深く落ち込みましたが、その子どもたちのためにも、暴力的な夫から自分のもとに取り戻すことが必要であることを強く思い、弁護士を訪ねました。

弁護士が関与して解決するまでの道のり

ご相談を受けた弁護士は、急ぎ、聴き取りや証拠整理をして、保全手続きを含めた審判手続きを申し立てました(子の引き渡し、監護者指定)。この手続きを通して、子どもの調査(家庭訪問)等が行われ、全くわからなかった子どもたちの様子を確認することができ、また裁判所内で試行的な面会交流を希望し、実現することもできました。

無事、子どもたちの引き渡しと母親の監護権が認められましたが、夫は話し合いでの引き渡し、さらには執行官による直接的な引き渡しの執行手続きにも応じませんでした。

弁護士は、人身保護請求を申し立て、同手続きの中で長時間をかけて和解の話し合いが持たれ、無事に子どもたちは母親のもとに戻ってきました。

その後の父親と子どもたちとの面会交流の設定等についても、当事者間でのやりとりが難しかったため、弁護士が関与をしました。

 

本ケースのポイント

子どもの連れ去りのケースでは、とにかく迅速に、裁判手続きを始めることが必要です。

また、裁判手続きの中では、連れ去りの違法性や、これまでの監護実績等について、双方が真っ向から反対の主張をすることがままあります。弁護士はこれまでの経験を活かして、効果的な主張を行い、またこれを裏付ける証拠をご依頼者様とともに探し出していきます。

突然の出来事に、ご当事者は冷静に考えを整理することができない状況です。

そうしたご依頼者様に寄り添い、お気持ちを支えながら、必要な聴き取りをし、また「こういった証拠はありませんでしょうか」等とお尋ねしながら、証拠探しのきっかけをつくり、ともに探していきます。

こうした作業が本件のような事案では特に必要となりますが、当事者お一人だけではなかなかできません。経験豊富でお気持ちに寄り添うことができる弁護士だからこそ、安心してお任せいただけると思います。

また本件では、裁判(審判)の結論が出た後にも、実際に子どもたちが母親のもとに戻るまでが、父親である夫が拒絶をしたため困難を極めました。

任意に引き渡しをしてもらえないケースでは、話し合いから始まり、執行手続き等、手順を踏んで裁判結果を現実化(実現)していく必要があります。

夫がDV等の暴力的な面を持つ場合、さらに難航しますし、慎重を要します。

DV事案にも精通した弁護士が、専門的な見地から、適切な手段を踏んでいくことで、現実の引き渡しまで責任をもってサポートさせていただきます。また、専門的に手続きを進めていくことはもちろん、精神的にもご負担が軽くなるよう、しっかりと納得がいくまでご依頼者様とのお話合いすることを大切にしています。

お子さま方と無事に再開を果たされた場面にも立ち会わせていただきました。そのときの感動は、担当弁護士としても忘れることができません。

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