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離婚後の財産分与、年金分割

ケース内容

依頼者 女性50代
相手方 男性60代

夫の定年間近の時期に、夫から離婚を突然に切り出された依頼者様(妻)のケース。
離婚時の条件について事前に話し合われることはなく、離婚後も財産分与や年金分割についての話し合いはもたれなかった。

弁護士が関与して解決するまでの道のり

突然の(協議)離婚であったため、依頼者様はお気持ちの整理もつかない状況で法律相談に来られました。そのような中で、財産分与については客観的な資料収集が大切であることをお伝えし、ご本人のご努力で、可能な限り、共有財産である預貯金口座等について調べていただきました。

法律相談時は、元夫の定年退職まで残り3か月という時期でした。多額の退職金が予測されていたこと、その他預貯金等流動資産も多くありましたので、現実の回収可能性を考えたとき、事前に財産の保全手続きをする必要が高いケースでした。そのため、自宅不動産の仮差押えをまずは行いました。

その後、調停にて財産分与と年金分割について相手方である元夫と話し合いをしましたが、元夫は、長年にわたる妻の献身には一切触れることなく、家庭内別居であったとか、特有財産の主張を繰り返し、財産分与について双方の主張する金額の開きは非常に大きなものでした(約3000万円の差)。また元妻の結婚生活における寄与は小さいとして、年金分割についての按分割合は0.5より低いという主張を元夫は繰り広げました。

しかし、依頼者様は代理人弁護士とともに、詳細に結婚生活についての状況を陳述書という形で述べたほか、元夫が述べる特有財産の主張については元夫側に証明の責任があるものの何らそれを果たしていないことなどを丁寧に調停の場で説明しました。また弁護士が、元夫名義を含めた共有財産について整理をし、一覧表にまとめ、調停での話し合いを先導しました。

得られた成果

依頼者様は、財産分与について、当初希望した金額からは譲歩をされましたが、最終的には、概ね希望する金額により調停が成立しました。 また、年金分割についても按分割合0.5により調停が成立しました。

本ケースのポイント

婚姻中に夫名義で不動産を取得したり、預貯金等をしている例は多く、離婚をすることになるまで、夫名義の預貯金等がどのくらいあるか知らない方(妻)は意外に多くいらっしゃいます。しかし、実際に離婚となり、調停等の場で財産分与の話し合いをすることになっても、一方配偶者が自身の管理する財産関係を明らかにするかどうかは、その配偶者の任意により、基本的には強制の手段がありません。そのため、できれば離婚の前(別居する前)に、相手方配偶者が管理する共有財産の預貯金や保険等について、少なくともその口座番号や証券番号等の基本的な情報は得ておきたいものです。また、調停等の話し合いは長期化する可能性があります。そのため、不動産等の仮差押えをしておくことは、将来の財産分与金額の回収の担保となり有益です。

夫婦の共有財産にかかる寄与度等に関しては、一方配偶者がもっともらしく主張すれば、調停委員等第三者がその主張を信じてしまうのではないかと不安に思われることもあるでしょう。弁護士は代理人として、依頼者様の主張を説得的に調停等の場で伝え、またときには書面に主張をまとめていきます。また証拠関係についても適切な形で調停等の場で提示をし、また相手方の証拠の不備についても適切に指摘をし、証拠の裏付けがない主張の排除に努めます。

調停は話し合いであり、相互の譲り合いの場です。調停手続きを進めながら、打ち合わせ等の機会に、依頼者様とのお話合いを重ね、あらかじめご自身が納得できる範囲での最終的な折り合いの地点を一緒に探る作業もさせていただきます。そうした作業が、早期に、満足のいく解決を得るためのポイントとなります。

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