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男の仕事という「思い込み」~「思い込み」は、私にも?!

webサイト・いたみん(伊丹市ポータルサイト)

「男と女の「おかしな!?」ハナシ」にコメントを寄せさせていただきました。

今回のテーマは、『男の仕事という「思い込み」』です。

https://itami-city.jp/mp/okashina_hanashi_hyogo/?sid=71720

 

【コメント部分】

 今回のアサコさん・・・ジェンダーに敏感な人でも、思わぬところに無意識の思い込みがあるというお話しでした。

 有名なたとえ話では、次のような話もあります。

『交通事故が発生して、運転していた父親は即死。同乗していた男の子は頭を強く打ち、意識不明の重体に・・。男の子はすぐに病院に運ばれ、担当医の判断で、すぐに脳の切開手術を受けることになりました。幸い、その病院には脳外科医として世界的にも著名な医者がおり、その医者が執刀することに。

しかし、手術室に入って来たその医師は患者の顔を見るなり、こう言いました。

「・・・私の息子だ。私には手術できない。」と。』

 このたとえ話を聞いて、「あれ?お父さんは亡くなったはずでは?」と咄嗟に思われた方もいらっしゃるかもしれません。しかしこれもジェンダーに基づく無意識の思い込みにとらわれている結果、「著名な脳外科=男性」と思ってしまったからなのです。(つまり、この話の「著名な脳外科医」とは、「女性=男の子の母親」ということですね。)

 

私自身、弁護士として初めてお目にかかる人にご挨拶をしたときに、「ああ!女性の方だったのですね」との反応が返ってくることも時々あります。確かに弁護士全体に占める女性の割合はいまだ2割前後にとどまっており、さらに、性別により実際に取り扱う事案に偏りがないとも言えませんので、皆さんが女性の弁護士に会うという機会が少ないことも、この無意識の思い込みを作り出すひとつの原因になっているのかもしれません。

 そう考えると、私たち一人ひとりのジェンダー感覚を問う上で、「無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)」という言葉や概念が最近クローズアップされてきたことは、非常に有益であることはもちろんですが、そうした無意識の偏見を生み出す土壌(背景事情)として、私たちの社会・家庭の中に残るシステム自体を意識的に・主体的に変えていく必要がまだまだありそうです。そのシステムとが抱える問題とは、たとえばあらゆる場面への女性の登用がなかなか進まないということであったり(「202030問題」)、女性の自由な進路選択が許されない仕組みの存在(たとえば入学試験において女性を不利益に取り扱う仕組み等はその最たるものですね)等が指摘できるでしょう。

もちろん、そうした社会システムは、個人個人の無意識の偏見がゆえに作り出され、さらに強固にされているともいえるので、どちらが先、どちらが後という話でもありません。【私たち一人ひとりが持つ無意識の思い込みへの気づきと変革】/【社会システムの主体的・積極的な変革】、そのいずれもが両輪となって、ジェンダーバイアスは解消されることと思いますし、そう願います。

 

さて、普段ジェンダーに敏感で、娘のユウさんに口酸っぱく、ジェンダーバイアス、決めつけの問題点を諭していたアサコさん・・他人(ひと)ごとではありません・・。

私もつい先日、息子が見ていたアニメのキャラクターのおでこに「

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